※2026年6月時点での情報・所感です。
ここ2〜3年、エンジニアとしてClaude Code,Gemini(NotebookLM),ChatGPT(Codex),Github Copilot等の多くのAIサービスを使ってきた。また最近ではチームのAI導入・推進も行っており、1ユーザーとしても管理者としても、様々なAIサービスの味見をしてきた。
IT業界の事例に目を向けると、ここ数ヶ月で名だたる大企業たちがAnthropicと戦略的協業を結んでおり、いよいよ本格活用が進んでいく機運を感じている。
では、どのAIサービスが使われていくのだろうか。個人的には、MicrosoftのCopilot(m365 copilot)が来ると感じている。
つい1〜2年前までは、回答品質が悪く残念な印象があったのが正直なところだが、ここ半年ほどは驚くほどの成長をしている。
具体的には以下が挙げられる。
- 単純なAIチャットとしての回答品質が高い:m365 copilot chatを使う際、モデルを選ぶことができ、その中にはClaude のOpusやGPT 5.5が含まれる。これらのモデルを使うと、ChatGPTやGeminiの有料プランと遜色のない回答が得られる。実際、私は最近ChatGPTを開くことがなくなった。
- 業務・会社のコンテキストをうまく拾ってくれる:会社がすでにOutlookやTeams、Sharepoint等のMicrosoft製品を使っているのであれば、それらに散らばっている情報をCopilotが取得できるようになっている(WorkIQと呼ばれる概念である)。例えば、「〇〇社とのメールを整理して」「昨日の会議の私の宿題をリスト化して」「〇〇に関する会社のルール・手順書を探して」といった依頼に答えてくれる。Claude Code等を使っていて個人的に一番悩むのが、自社特有のコンテキストである。コンテキストを与えないと最適なアウトプットを得られない一方で、与えすぎるとセキュリティ上の懸念が発生する。ここの面倒さを感じる人は多いだろう。
- Copilot Cowork(現時点ではresearch preview):非エンジニアでも比較的使いやすいUIになっている、Claude Coworkのようなものである。エンジニア界隈にいると認知が偏ってしまうが、世のほとんどの人はターミナルは使えない。ビジネス職のような非エンジニアでも使いやすいツールであることは、IT業界以外の会社にとっても重要である。
1ユーザーとしてはWorkIQが非常に強力&魅力であり、Anthropic・OpenAIには真似しづらい要素であると感じている。
加えて、組織の管理者としてもm365 copilotはとても魅力的であると考えられる。
- 従業員の権限が引き継がれる:Copilotが見れる情報(メール等)は、その従業員と同じ範囲である。機密情報の入力が懸念とされるAIサービスにとって、ここの権限範囲の継承はとても心強い。
- エンタープライズ保護:Copilotに入力したデータや回答が、他のMicrosoftサービス(Outlook、Teams等)と同じレベルでセキュリティ保護される。特に規制が厳しい業界では、他のAIベンダーよりも採用されやすいモチベーションとなりうる。
- 社内稟議が通りやすい:JTCあるあるだが、新興AIサービスを社内で使えるようになるには申請を何個も通す必要がある。一方、MicrosoftのAI機能であれば比較的楽に通せるし、組織管理者的にも安心そう。
というように、一般的な企業にとっては「m365 Copilotで十分では?」という風潮が訪れる予感がしている。